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記事: IN FOCUS Vol.5 BASEBALL CAP

IN FOCUS Vol.5 BASEBALL CAP

IN FOCUSVol.5

BASEBALL CAP

THE CRIMIEが手がけるアイテムの誕生秘話からスピンオフ的な裏話まで、
ちょっとタメになる、をテーマに幅広くお伝えするコラム。

早いもので5話目を迎えるIN FOCUS。

スポーティアイテムの代表であり、ストリートスタイルの永世定番であるキャップについてをテーマに展開する今回。洋服ブランドにとってはメイン級アイテムではないのかもしれませんが、こだわり始めるとトコトン突き詰められるアイテムでもあります。そんなキャップに込めまくった情熱のお話を少々。

ウール仕立てのベースボール型、後ろがメッシュ地になったトラッカー型、スケーター連中に好まれるクラウンの低いジェット型、トラッドな形状をしたダッド型、と一口にキャップと言っても多様に種類があるのはご存知かと。しかも年中被ることができるアイテムだけに、素材も形もシルエットも、モノ作りの選択肢が実に様々。また、日本人って欧米人と比較すると頭のサイズが大きい人が多いのも事実。そう考えると、切り口が結構難しかったりするのです。

と、前提を理解した上で万人に愛されるアイテムを目指すには、そんな命題の下にスタートを切ったキャップ作りではありますが、最初から納得いくアイテムなんて出来やしません。これ、ファッションブランドのあるあるです(苦笑)。試行錯誤を繰り返し、行き着いた一つの結論が「テーラーメイドのテクニックでキャップを作るとどうなるか」でした。万人向けと言いつつも、思いついたアプローチは真逆。そもそもテーラーってオーダーする方の体型に合わせたビスポーク(注文作成)が通例。この概念を吊るし、しかもキャップに取り入れるって土台無理がありますよね。でもこれが最も効果的となれば無理を承知でやるしかない!(笑)。というワケで高級ハットの作りにも似たやり方で押し進めることに決定。結果、完成したキャップは細部にまでこだわりを詰め込んだ仕上がりとなったのは言うまでも無いのです。

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シーズンレスでの着用を目指すこともあり、ウール素材は使用しない。バイザーも被った際にハチのサイズで干渉される(生地表面が波打つ)のを防ぐ絶妙な縫製、アジャスターは高級感と厚みのあるカウレザーを惜しげもなく採用、さらにはサイズ調整をした際に生まれる先端のアソビ部分を綺麗に収納できるスペース確保、などなど、パッと見は普通かもしれませんが、相当やり込んでますよ(笑)。

キャップもですが、革ジャンもジーパンも、デザインとしては相当昔に完成された物ばかり。では完成されたデザインに敢えて手を加えるって「パターンの精度を高めてオリジナリティを出す」こと以外、できることってほぼ皆無。ゆえに、THE CRIMIEがとことんまでこだわったのは“大人が被れるムードのあるシルエット”に他ならないのです。

PROFILE

Mr.T

数々の国内外著名ブランドのコンサルからPR、原稿執筆まで縦横無尽にファッション業界で活躍するスペシャリストでありファッションアディクト。その生態は……。

今回紹介したアイテム

CR MONOGRAM EMBROIDERY BASEBALL CAP BLACK×WHITE

¥9,900 詳細はこちら

CR MONOGRAM EMBROIDERY BASEBALL CAP BLACK×BLACK

¥9,900 詳細はこちら

BLACK HEART WAPPEN BASEBALL CAP

¥9,900 詳細はこちら