IN FOCUSVol.10
CREW NECK POCKET T-SHIRT 2P + 1P SERVICE PACK - MIX
THE CRIMIEが手がけるアイテムの誕生秘話からスピンオフ的な裏話まで、
ちょっとタメになる、をテーマに幅広くお伝えするコラム。
記念すべき第10回目となる本連載、今回のテーマはT-SHIRT。
えっ? ついこの前もクローズアップしてませんでしたっけ? なんて方はよほどのリピーター様。商品説明文がデザイナーの言葉にアップデートされていることのご紹介と、今回はじめてこの連載を読む方もいるハズなので、同じ商品をあえて再クローズアップ。
そんなVol.10でご紹介するのは、CREW NECK POCKET T-SHIRT 2P + 1P SERVICE PACK - MIXです。3枚パックかつ、配色がミックスされたバージョン。実はこのアイテム、筆者が愛用しておりまして、超個人的理由も込みだったり(笑)。さらに、商品開発についてなど、デザイナー目線でも説明文が面白くアップデートされており、愛用者としても詳しくレポートさせていただきますので、ぜひともご一読いただければと。
かく言う私、渋カジ、ストリート、ヴィンテージアメカジ、モードと一通り体験した世代(年齢がバレますね...)。まぁ一言でいうと雑食。なんですが、やはり若い時分に影響を受けたヴィンテージなスタイルが根っこにあるせいか、コットン至上主義的な側面がありました。ドライタッチでガサガサとした肌触り、洗濯を繰り返すたびに劣化し、色も擦れ、お役御免になるといよいよ買い替えのようなサイクルがTシャツにおける観念。
ヴィンテージのロックTやハーレーTなんかだと洗濯するたびに生地が薄くなり、気が付いた頃には溶けてなくなりそう...みたいな透け方をしている物までありましたし(苦笑)。そんな感覚が未だにあったので、本アイテムとの出会いはもはや衝撃といっても過言ではなかったのです。
そんなCREW NECK POCKET T-SHIRT 2P + 1P SERVICE PACK - MIXですが、素材はコットン95%・ポリウレタン5%で構成されているので、当然ながら着心地やフィット感は、コットン100%のソレとは別次元。天竺編みではなくニット編みのスムースも加わり、生地の伸びが圧倒的に違うので、インナー使いをした際に上着への干渉が皆無。それでいて“しっとり”とした手触りなのも最高。まさに肌に吸い付くような感覚。
上手い例えではないかもしれませんが、体感としては普通のティッシュと鼻セ○ブくらい違いますね(笑)。私自身、普段はポリ混のデニムを着用しないのですが、このTシャツを着ると世間でキックバックの良いパンツがなんで売れているのか、理由がはじめて分かりました(苦笑)。
お次にシルエットについて。「いやいや、普通のTシャツでしょ?」なんて言う方もいそうなので先にお伝えしておきますが、シルエットが相当美麗。特筆すべきは脇下の縦ライン。何も考えず着用しても身体に綺麗に沿う仕上がり。世界的モードブランドならまだしも、ストリート出身のブランドとは思えないほどにパターンが秀逸なのは、着ると理解できるポイントの一つ。
加えて、Tシャツとは思えないほどに地厚な仕上げなので、1枚で着たときに下着感もなく、むしろラグジュアリーに魅せることができる。シンプルでごまかしが効かない無地アイテムゆえ、生地・パターン・縫製すべてを高次元で融合させて、子供も大人もこれ一枚で格上げ間違いなし的な、お値段以上のクオリティを実現した仕上がりになっているというワケです。
と、ここまでお伝えすればもう十分。あとは論より証拠、騙されたと思って試しに着てみれば、私が言っている意味が手に取る様に分かるハズですから。
Mr.T
数々の国内外著名ブランドのコンサルからPR、原稿執筆まで縦横無尽にファッション業界で活躍するスペシャリストでありファッションアディクト。その生態は……。